薬注・消毒設備
紫外線消毒装置(リストロン)
紫外線(UV)により確実な消毒効果をつくりあげるリストロン
これまでの消毒方法としては塩素に頼っていましたが、 大腸菌や耐塩素性微生物等を確実に不活化させる方法として紫外線(UV)が注目されてきました。
紫外線 消毒装置は、塩素消毒の補完的処理装置として効果を発揮します。
H19年度における厚生労働省所管の水道施設整備費の国庫補助拡充として、耐塩素性病原生物対策として行う紫外線処理の施設整備を補助対象に追加することが認められました。
紫外線消毒装置(リストロン)の原理と構造
紫外線UVランプは、蛍光灯(低圧水銀ランプ)と同じ原理で、蛍光塗料がないランプで253.7nmの主波長により微生物のDNAに光学的損傷を与え消毒します。
※紫外線(UV)とは?
X線と可視光線との間にある電磁波(波長域)の総称です。



紫外線消毒装置(リストロン)の特長
- 1.あらゆる微生物に対して有効
- 大腸菌をはじめ、細菌類、レジオネラ菌、耐塩素性原虫の不活化*1に最適です。
- 2.有害な副生成物を生成しない
- 紫外線装置の場合、他の消毒装置と違い毒性がないため、安全で水質に変化を与えません。
- 3.UVランプ破損時の水銀漏洩対策
- 保護管をフッ素樹脂コーティングしているため、装置内部の紫外線UVランプや保護管が破損しても水銀が漏洩しません。
- 4.UV照度センサー受光部の曇り、汚れ対策
- 装置には紫外線UVランプの保護管だけでなく、照度センサー用保護管も同時に洗浄する構造を採用しています。
- 5.ON-OFF運転に対するUVランプの耐久性
- プレヒート型ラピッドスタート方式を採用しているため、ON-OFF運転時の紫外線UVランプ寿命への影響を少なくします。
*1)不活化(inactivation):不活化とは微生物の消毒に関する分野で用いられる用語で、消毒等の処理によって生物がその活性を失う事をいい、ウイルスでは殺菌とほぼ同意義、細菌や原虫類では殺菌(殺生物)と不活化は異なる意味で用いられる事があります。
例えば 、不活化を感染力の喪失で評価する場合、動物への感染力は失っているが生物としては生きており、生物そのものを完全に殺すにはその100~200倍の照射量を必要とします。